三題噺

三題噺 「パンダ」「幻」「パパ」

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こんにちは。海野豹です。年間100冊を目指して読書記録をブログに付けています。このブログの目標は「毎日1度以上本を開くこと」と「毎日1行以上更新すること」です。

 

本日は三題噺に挑戦したいと思います。今回のテーマは「パンダ」「幻」「パパ」です。

 

ここはどこだろう。何だか頭が重くて働かないや。周りには人が沢山いる。少し離れた所に檻がある。檻も沢山ある。檻に近づこう。でも歩幅が小さい。自分の手を見てみたら、子どものように小さい手だ。そうだ、私は幼稚園児だ。小さい歩幅で檻まで頑張って歩く。なかなか近づいている気がしない。

突然、ふっと体が浮き上がった。誰かに後ろから抱えあげられている。顔は見えないが、私はパパだと確信していた。パパが私を持ち上げて檻の近くまで連れて行ってくれる。

檻の中にはパンダがいた。のんびりと笹を食べている。その様子を見て、ここは上野動物園だと確信した。でも、人がこんなにたくさんいるのに、パンダのブースはガラガラだ。不思議だ。そんなことを考えていると、誰かが私を呼ぶ声がした。

ふと目覚めると、母が私を起こしに来てくれていた。「おはよう」とお互いにやり取りをする。そうか。今まで見ていたのは夢だったのか。しかし不思議だ。私には父はいない。幼稚園児くらいの時に両親が離婚したはずだ。上野動物園に一緒に行った事など、あったのだろうか?

朝の幻に夢うつつとしながら一日を始める私であった。

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