私の下手な口笛は、木枯らしに乗ってどこかへと行きました。
私は彼と同棲中でした。
同棲には半年の期限を付けていました。
半年後に、籍を入れるか、別れるかを決めましょう、という取り決めでした。
しかし同棲を始めて丁度半年後に、私が失職してしまいました。
失職した、結婚してくれ、ではおかしいので、そのままずるずると同棲が伸びました。
彼も程なくして失職し、しかし彼はすぐに次の職が見つかりました。
そして彼は言い放ちました。
「別れよう」と。
いや、「別れよう」だったらまだ救いがあったかもしれません。
彼は私に実家に戻るように要求し、さらに1年後に私の成長を判断した上で籍を入れるかどうかを彼が判断すると言い放ちました。
最初は私も腹が立って仕方がありませんでした。
しかしもう良いのです。
彼に私は振られたのです。
私と彼は別れたのです。
そういう事にしないと、色んな意味で前進できないのです。
引っ越しの為に空になった部屋を眺めています。
嫁になり切れなかった私の口笛は、空虚な部屋から木枯らしに乗ってどこかへと行きました。
三題噺、本日のテーマは「木枯らし」「嫁」「口笛」でした。
テーマは置いてけぼりにして、暴走した感がありますね。
でもこのテーマを見た時に、今の気持ちを書くしかない!と思ってしまったのです。
久しぶりですし、以前にも増して見られない感を感じます。
偶には良いですかね。
失恋のネタはきちんと書けば良い物になりそうな予感がします。
これからも精進します。