こんにちは。海野豹です。年間100冊を目指して読書記録をブログに付けています。このブログの目標は「毎日1度以上本を開くこと」と「毎日1行以上更新すること」です。
本日紹介する絵本は「色の魔術師 アンリ・マティスものがたり」です。1869年に北フランスで生まれた画家の物語です。アンリは夢見る青年でした。マジシャンなどの注目を浴びる職業を夢見ていました。両親はそんなアンリを心配します。そして無難な道を進むように勧めます。
ところがアンリは病気で倒れて入院してしまいます。その入院先の病室で、隣の男性が絵を描いていました。それを見てアンリは暇つぶしに絵を描き始めます。その時、アンリは天職である画家に出会ったのです。
この絵本の絵は白黒の絵と色使いが豊かな絵に分かれています。アンリの思い描く夢や絵は色が豊かです。逆に、両親に勧められて就いた職業や日常の風景は白黒で描かれています。「色の魔術師」にピッタリの構成です。
絵本の後についている解説にもありますが、アンリの画家としての人生は順風満帆だったわけではありません。食べるものに困る事もありました。しかしそんなアンリの生き方に、小説家になりたいと幼いころから密かに思っている私は、勇気づけられました。
私は小学生の頃から本を読む事が好きでした。学校図書館には毎週通って、1冊借りて読んでいました。沢山の本を読んでいるうちに、小説家になりたいと憧れるようになりました。大学受験時に文学部を希望しようとしましたが、母に止められて経営学部に変更しました。そして今は本とは無縁の職に就いています。
このブログを始めて、好きな事を仕事にする事に憧れるようになりました。以前紹介した「転職の思考法」の中で、「もし給料が2分の1になったとしても今の職を続けるか?」という問いに対して、私の答えはNoでした。それなら図書館司書になりたいなと思いました。
でもこうしてブログを書いたり、創作をアップしたりしていると、小説家になる事も夢ではないのではないかと考え始めました。私が小説家になりたいと思うだけで行動に移さない理由は、才能が否定されることが怖いからで忙しいことを言い訳にしているだけではないか、と思うのです。アドラー心理学でいう、「人生の嘘」です。
そんな私に勇気をくれる一冊でした。
タイトル:色の魔術師 アンリ・マティスものがたり
作:マージョリー・ブライン・パーカー 絵:ホリー・ベリー 訳:志多田 静
出版社:六曜社
定価:1400円