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哲学のブログ 「創作活動」→「趣味で書きたい作品を書く」

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 本日のテーマは「創作活動」です。私も物書きの趣味を持っていますが、友人には漫画を描く事が好きな人やAIを用いて絵を描いている人が居ます。この創作活動をしていく上で、必ずぶち当たる悩みが「趣味に留めるのか、仕事にするのか」であったり「自分が書きたい作品と売れる作品が違う」であったりという悩みです。今日は趣味も含めた創作活動全般について考えてみましょう。

 まずは「趣味か仕事か」問題。前提として「仕事にするにはそれなりの実力が必要」という問題はあるものの「一応賞に応募して落ちる過程を経る」か「可能性の世界に生きていく」かという選択肢も含まれています。ここでは段階があることがわかりますね。趣味世界→「可能性の世界」「応募するが落選する」。仕事世界→「応募して当選する」。基本的にはこのように分けられる訳です。可能性の世界に生きることは自分で選ぶことができますが、応募して落選するか当選するかは不可抗力なので仕事にすることは不可抗力を乗り越える必要があることがわかります。

 まずは趣味世界の分析から。「可能性の世界に生きる」とは、作品を完成させることもせず、当然賞などにも応募せず、ただただ「〇〇があれば出来る」という可能性の世界に生きることです。私は現在この段階に居る訳ですね。この段階の人は、世の中から実力を否定されることを過度に恐れて行動できていない段階です。アドラー的に言えば「人生の嘘」の段階です。アドラーの話は何だかいつも強烈ですが、遅すぎることはありません。今から作品を書いて応募すれば、あっという間にこの段階を抜け出すことができます。

 可能性の世界から一歩外に出て、賞に応募したとしても、誰しも当選するとは限りません。落選する人の方が多いはずです。この段階で仕事にすることを諦めて趣味にすることもできます。この段階の人の方が、すっきりした気持ちで趣味にできるはずです。ただ、ここで諦めるのは時期尚早であることも多く、時間をきちんとかけて応募し続ければ当選することもまたひとつの事実です。

 そして仕事にできる人々。応募して、かつ当選する人達が居ます。この人たちが初めて創作活動を仕事にする「選択肢」を手に入れる訳です。ここまで来たら、趣味に戻る理由もないですよね。

 では、創作活動を仕事にすることができたらすべてハッピーなのかというと、次の問題があります。自分が「書きたい作品」と仕事として「求められる作品」が異なるということです。多くの人が、書きたい作品を描けず、えろい絵などを描く事を半分強要されています。ここで選べる選択肢は「自分の意志を貫く」か「言われるがままに書く」かの二択になります。

 創作活動を仕事にした場合、経済的に不安定であることが多いです。その状況下で「言われるがままに書く」ということは、ある程度お金が入ることも見込めることから、魅力的に映ります。しかしどうもこの選択肢を選んだ人たちは見ていて苦しそうです。問題が解決されることはないからです。

 それなら「意思を貫く」ことが良いのかというと、お金もない訳で、売れる保証もない訳で、独りよがりになってしまう危険性もあり、難しいところです。というより、書きたいものを書いていたいのであれば、仕事にすることなく趣味世界で生きて行けばよいのです。仕事にできるという選択肢を持っているだけであって、趣味世界に生きていてはいけないというわけではないのですから。

 ではうまくバランスを取っている作家の方々はどうしているかというと「仕事→絵。趣味→絵」という生活を送っていると思われます。仕事の絵は当然描くとしても、趣味として自分が描きたい絵も描いている訳です。つまりは一日中絵を描いているわけですね。とても絵を描くことが好きなのでしょう。私には真似できない技です。

 最後に私はどうなのかという事を書いておきます。私は、今のところ物書きを仕事にするつもりはないし、賞に応募する気もありません。かといって、やればできると思っているわけでもありません。物理的に時間がなくて書けないと思っています。これは理由をつけて逃げているというよりは、そう理解して諦めたという感じです。私は長編小説を書き上げたことがありませんし、書くために必要な時間数を計算するととても捻出できないと思っています。しかし書きたくなくなったわけでもなく、ある分野では趣味で続けて行けたらなと思います。好きなことを作品にしていくことを続けて行けたら、こんなに幸せなことはありませんから。

 今夜のテーマは「創作活動」でした。趣味世界と仕事世界があるなかで、賞を受けていくことでこの世界の壁を越えられることがわかりました。また、仕事世界では「仕事でも趣味でも同じことを続ける」という選択肢を取ることでバランスできるという結論に達しました。

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