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哲学のブログ 「面白さ」→「散歩と構成」

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 本日のテーマは「面白さ」です。今日はリアルな友人と会って来ました。その友人が言うには「自分は話しを面白く話せない」とのことなのです。友人曰く、私は面白いネタで面白く話すのだとか。友人が面白く話せるようになることを目指して、今回は「面白さ」について考えてみましょう。

 まずは定義から行きましょう。どういう状態を「面白い」と定義するのか。少なくとも「退屈はしていない」状態。「物事に興味を持った」状態。「心が生き生きとしている」状態。ネガティブな定義ではなさそうです。

 これをそのまま話の面白さと結びつけると「退屈にならない話し方」「興味を引く話し方」「わくわくする話し方」となりますね。

 お話において面白いかどうかを決める要素は「話そのものの面白度」と「テクニック的な面白い話し方」のように複数あるように思われます。きっとスキルのように掛け算の関係なのでしょう。「ネタの面白さ」×「テクニック的な話し方」という感じの。

 ということは、少なくともベクトルは二つあることになります。「どうやって面白いネタを見つけるのか?」というベクトルと「興味を引く話し方とはどのようなものか?どうやって身に着けるのか?」というベクトルです。ひとつずつ考えていきましょう。

 まずは「面白いネタの見つけ方」から。私が自分のネタの中で面白いと思った話を洗い出し、そのネタをどういうルートで手に入れたかを分析してみましょう。ネタを列挙してみます。「コブサラダの話」「バナナスムージーの話」「花火の写真」「誕生日イタズラの話」「腕時計屋さんの話」「銀髪ゲンガー君の話」。とりあえず今日話したり、ツイートした話はこんなところです。タイトルだけではわからないでしょうが、説明すると長いので割愛します。

 ネタ元は以下の通り。「コブサラダの話」「バナナスムージーの話」「花火の写真」→Aさん。「誕生日イタズラの話」→Bさん。「腕時計屋さんの話」「銀髪ゲンガー君の話」→自前。こうして見てみると、自分で発見しているものよりも、他人とのかかわりの中で発生した事柄の話が多いようです。ということは、一番手っ取り早い方法は、他人とかかわる事という事になります。

 勿論、こんなことは友人もわかっているわけで、コロナや仕事の関係で他人との関係を作れないことが悩みな訳です。今回挙げたネタは、殆どすべて起こったことがネタになっています。他人とデータ上でやりとりしていて聞いた話ではないという事です。つまり、他人とやりとりするとしても、実際に会って話す工程に意味があるように思えます。

 逆に、自前のネタについては、一人でも集められるネタばかりです。「腕時計屋さんの話」は、たまたま欲しい腕時計を探しに行って起こった出来事のネタですし、「銀髪ゲンガー君の話」に至っては道で見かけただけです。一人の散歩でも効果があるかもしれないということですね。

 他人と実際に会ってかかわることが難しいとなると、運動がてらお散歩に出ることがよさそうです。自然の多いところでも他人がいれば面白い人も居るだろうし、確率論的に言えば都会の場所の方もネタが多そうです。ここでは「面白いネタの見つけ方」は「他人とかかわること。難しい場合は一人で散歩すること」としましょう。

 では次のベクトル。「興味を引く話し方とは?どうやって身に付けるのか?」というベクトルになります。私が現在行っている方法としては、オチを取っておくという事です。面白い話をしたい時には、まずオチを決めておきます。それから情報を小出しにする感じで外堀を埋めていき、最後にオチを話す訳です。それからこれは使えるぞ、というネタは複数人に話します。そうすることで、より後の話の方が面白く話せるようになります。何故なら前回の反省を生かせるからですね。「ここの情報の順序は逆だった」とか「相手がコレを知らない場合、この話は面白くないから、先にバレないように説明を加える」とかの改善ができるわけです。すべてはオチに至った時に面白く感じてもらうための布石です。

 ではどうすれば興味を引く話し方を会得できるのか。私の経験でいえば、数をこなすこととなります。少しでも相手に笑って欲しいなと思いながら、観察しながら話す。それを複数人に繰り返す。そんな感じでしょうか。でもそれだけだと精神論になってしまうので、もう少し考えることにします。

 面白い話をする……。「話」とついていますね。私は文芸を趣味にしていた時もあるくらいで、お話については得意分野です。そうか、ロジカルに面白い話をしたいなら「構成」に目を向けるべきだったのかもしれません。

 よくよく考えてみれば、先程の「興味を引く話し方とは?」の部分で書いた「順序を変える」とか「説明を加える」という部分も話の内容は「構成」です。構成の話ならば、ロジカルに勉強することができます!

 勿論、構成もセンスや経験で補うこともできますが、もっと手っ取り早く勉強すればスムーズに使えることが可能なはずです。ちょっと書店に行って、お話の構成の本を買えばいいだけです。一番基本の形は「起承転結」。ちょっと崩して「序論本論結論」。この辺りが有名でしょうか。

 論文のような説明文では「序論本論結論」ですが、ここでは話し方ですから「起承転結」の方が向いているでしょう。

 例えば「コブサラダの話」。起→「コブサラダって知ってる?野菜とかベーコンが細かく切られて入っているサラダのことなのだけれど」。承→「私が友人と一緒に食事に行った時に、コブサラダを頼むことになって」。転→「念のため聞いてみたのよね。コブサラダってコンブは入ってないよって」。結→「そうしたらその友人、コブサラダのことを昆布が入ったサラダだと思っていたのよ!」。という具合です。

 小説のお話の場合、一番の肝は「結」部分よりも「転」部分です。転をいかに面白い流れにして書ききるかが勝負になります。

 構成の勉強をしたら、あとは練習あるのみ!三題噺を書くもよし、ちょっとしたメモ書きでもよいかもしれません。個人的にはその瞬間に消えてしまう会話よりも、紙に書く方が推敲しやすいので良いかと思います。

 今日のテーマは「面白さ」について。面白い話は「ネタの面白さ」×「話し方のテクニック」でできている。ネタは他人と会ったり、散歩することで獲得できる。話し方のテクニックは、お話の構成を勉強した上でお話を書いてみて練習する。以上になります。

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