目次
1.本の概要と著者情報
今回は「辻村深月」さんのエッセイ「図書室で暮らしたい」を紹介したいと思います。
この本は、辻村さんが連載エッセイを書いていたものをまとめた物です。
ちょっとしたおまけで、エッセイ以外にも短編小説が含まれています。
辻村さんは「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞されています。
幼い頃から本が好きな少女だったそうで、兼業作家の経験もあります。
2-1.東京會舘の思い出
芥川賞と直木賞の発表記者会見が行われる場所が「東京會舘」であるそうです。
辻村さんは、東京會舘で結婚式を挙げました。
その時には、まだデビューしたての作家で、いつか直木賞を取って戻って来ると誓っていたそうです。
そしてそれは、実現することになります。
その時の東京會舘のスタッフの皆さんの心遣いが、とても印象に残りました。
私もいつか、東京會舘に行く日が来るのかな。
いや、東京會舘に行くのだ!と言い切らなくてはなりませんね。
そのような夢が膨らむ私なのでした。
2-2.囲み取材
芥川賞や直木賞などの大きな賞を受賞するかもしれない作家は、事前に囲み取材なるものを受けるのだそうです。
受賞時に、さっと記事を出すためですね。
辻村さんは、直木賞にノミネート当時に山梨県に住んでいたそうで、山梨で囲み取材を受けたそうです。
その時には、残念ながら受賞を逃してしまいましたが、記者の方々と思い出を作れたようで、楽しそうな描写がありました。
私も、受賞時に何が起こるのかを先に知る事が出来て、ちょっと嬉しい描写でした。
2-3.友達に戻った
そして一番気になる受賞時の記事について触れます。
直木賞を受賞して、それが発表されると、親戚と親友が増えるそうです。
直木賞が発表されて「忙しいだろうから」と連絡を控える親友が目立つ中、仲が良くなかった人やいざこざがあった人まで、電話が鳴り響いて止まらなかったそうです。
その中で、ある知り合いから電話が来て、本当におめでとうを伝えてくれて、その時から友達に戻った経験があるそうです。
有名になった人やあまりに久しぶりに連絡が来た人には、警戒してしまうものかもしれません。
でも、こういう温かいつながりになることもあるのだな、と思いました。
3.まとめ
「図書室で暮らしたい」には、直木賞に関係のない記事も沢山載っていました。
今回のこの記事は、直木賞に関係する記事を中心にまとめましたが、辻村さんの人となりが良く出ていたエッセイ集だと思います。
皆さんも、読書の入り口にエッセイは、いかがですか。