こんばんは。海野豹です。年間100冊を目指して読書記録をブログに付けています。このブログの目標は「毎日1度以上本を開くこと」と「毎日1行以上更新すること」です。
さて、本日紹介する絵本は「いつもみていた ゆめをかなえた女の子 ジェーン・グドール」です。この絵本の主人公は実在する人物です。主人公の家族構成その他の省略が多少あります。この事は作品の後に著者からの「この物語について」という箇所で語られます。
いつもみていた、などと言うとホラーかと思ってしまいます。勿論ジェーンが見ていたのはあなたではなく、チンパンジーでした。チンパンジーだけでなく、ジェーンは幼い頃から動物を観察することが大好きでした。そしていつかはアフリカに行きたいと思っていました。
大人になって一度就職したジェーンですが、お金が貯まると一念発起、アフリカに飛び立ちます。そしてルイス・リーキーと出会います。それからジェーンのチンパンジー観察が始まりました。
しかし最初からうまくいったわけではありません。最初はチンパンジーを見つける事すら出来ず、見つけても近づこうとすると逃げられてしまいました。その上ジェーンはマラリアに罹ってしまいます。それらの困難を乗り越えて、雨の日も、昼も夜もチンパンジーのそばに居続けたジェーンに、チンパンジーも次第に心を許していきます。
仲良くなったチンパンジー達にお返しがしたい。ジェーンはその気持ちを胸に、今も世界中で訴え続けています。アフリカの木を倒さないでくれ。チンパンジーの親を殺して子どもをサーカスに売らないでくれ。チンパンジー達の悲痛な叫びを訴え続けています。
ジェーンは天職にあったのでしょう。私にはこのように大変な思いをしてまで動物のそばに居たいという気持ちはありません。だからこそ結果を残す事が出来たのでしょう。動物園にいるチンパンジーが絶滅しそうであるなんて、私はちっとも知りませんでした。このように実話を元にした絵本は、より多くのことを心に訴えかけて来る物だと感じました。
紹介した絵本
タイトル:いつもみていた ゆめをかなえた女の子 ジェーン・グドール
作:ジャネット・ウインター 訳:前沢明枝
出版社:福音館書店
定価:1400円