目次
1.著者情報と本の概要
今回紹介する本は「動機づけの発達心理学」です。
心理学系の他の本で紹介されていて出会いました。
「動機づけの発達心理学」は、5章で構成されており、それぞれの章で著者が違います。
特に誰が代表というわけではなく、心理系の大学院卒で教授職の方が多い様子です。
この本の概要は、題名からわかるように発達心理学です。
今回はその中でも、定義・青年期の動機づけ・働く上での女性の動機に焦点を当てて紹介したいと思います。
2-1.定義
この本の中で動機づけの定義は、序章の頭にさらりと出て来るのみです。
以下に引用します。
「人はなぜ行動するのか」という心理学の最も基本的な問に答えるために、動機づけの研究は中核的な役割を担うべき領域と思われる。
「動機づけの発達心理学」p.i l.1-2
非常にシンプルな表現ですね。
動機づけというものは「なぜその行動をしたのか」という事であるという理解で進んで行きます。
2-2.青年期の動機づけ
3章から始まる「青年期の動機づけ」の中から、どのように青年期の子ども達に勉強という正しい課題に挑戦的に取り組ませるかを紹介します。
様々な事が書かれていましたが、私の心を打った文章は、次のものでした。
何がしたいのか、またすべきことは何であり、現状ではそれがどの程度まで出来るのかをしっかり認識させ、そのやりがいについて深く実感させるべきである。
「動機づけの発達心理学」p.81 l.25-27
「何がしたいのか」この部分が多くの学生に欠けている部分かと思います。
いいえ、学生だけではなく、社会人でも良く聞く話です。
大学に就職した友達も、学生たちの目的意識のなさを憂いていました。
まずは「何がしたいか」を学生自身に考えさせます。
そのうえですべきことを調べて、現状を伝えてあげる必要があるということですね。
多くの学生たちは、勉強は大学入試の為にいやいややる事だと思っています。
もっと勉強そのものを楽しめるような動機づけを一緒に考える必要があると思います。
ちなみに私は、一見関係なさそうな学問の知識がつながる瞬間が楽しくて、全ての学問がつながった部分に何があるのかを知る為に勉強していました。
しかし目的を見失った時もあり、点数を上げる為に勉強をしたら、成績が落ちました。
その時に目的を思い出させてくれた恩師には、本当に感謝しております。
2-3.働く上での女性の動機
この本の中で働く動機について取り上げる章がありました。
その中の一項目で女性の動機について語られていました。
結論だけを抜き出して以下に引用します。
両性性を身につけることで女性の抑うつの危機が救われるという見方である。
「動機づけの発達心理学」p.158 l.1-2
ここでいう両性性とは、女性が男らしさを身につけるということです。
反対に男性が女性らしさを身につける事も両性性と言いますが、ここでは女性の場合だけを取り扱っています。
最近は「肉食系女子」などという言葉に代表されるように男性のように強い女性が現れました。
そのような女性たちは、抑うつ傾向が低い様子です。
男性のようにふるまうことで、会社(社会)に適応したと考えられます。
私のそのような強い姿に憧れるところです。
3.まとめ
今回は、紹介する章を絞って紹介しました。
今回紹介した章以外にも、興味深いお話しが沢山書かれていました。
やる気がでない、モチベーションが低い、そのようなあなたにオススメの一冊です。