こんにちは。海野豹です。年間100冊を目指して読書記録をブログに付けています。このブログの目標は「毎日1度以上本を開くこと」と「毎日1行以上更新すること」です。
本日紹介する絵本は「いのちのパスポート」です。1944年にナチスドイツでユダヤ人大量虐殺が起きました。その時にユダヤ人を救う為に奔走した人がいます。それがスウェーデン人のラウル・ワレンバーグです。この絵本の主人公はワレンバーグです。
絵本としての難易度はかなり高い部類に入ります。振り仮名が振ってあるものの、普通の本と同じように漢字が使われています。さらに英語の文章までついています。また、テーマも難しいものです。
お話はユダヤ人のおじいさんが孫にワレンバーグのお話を語る形で展開されます。最初こそ文字数の多さに驚かされますが、次第に絵がメインになって文字数が少なくなっていきます。
絵本が終わった後にワレンバーグに関する説明の文章が入っています。ここでワレンバーグについてより詳しく知る事ができます。絵本では後味が悪くない終わり方をしていますが、ここまで読むとワレンバーグの最期に悲しみを覚えます。解説文は普通の漢字交じりの文章なので、大人が読む必要があります。
タイトルと表紙を見た印象から、最初はとても難しい内容なのかと思っていました。しかし絵本パートではそんなに難しい事が書いてある訳ではありませんでした。私もこの絵本を読んで、ユダヤ人への理解が深まりました。
絵本という形で幼い頃から国際的な感覚を身に着けることが出来ることは素晴らしい事だと思います。小さなお子様には難しい内容かもしれませんが、是非一度読み聞かせていただきたい一冊でした。
紹介した本
タイトル:いのちのパスポート
文:アブラハム・クーパー 徳留絹枝 絵:宮尾三枝子
出版社:潮出版社
定価:1800円