エストニアの民話ーー
本日紹介する絵本は「うみの女王とまほうのスカーフ」です。
これはエストニアの民話を元に絵本に再構成されたものです。
絵の感じからして、他の絵本とは異なっていました。
文章はひらがなとカタカナで構成されています。
ある年、エストニアのある町では魚が全く取れなくなっていました。
町のはずれに住むおじいさんはうみの女王と知り合いであると噂されています。
町の漁師たちはおじいさんを訪ねます。
するとおじいさんは魔法のスカーフを貸してくれました。
しかしおじいさんが絶対にやってはならないと約束したことを漁師たちが破ってしまうと……?
というストーリーです。
物語としてはわかりやすいものです。
困っている者が魔法の力を手にして、欲におぼれて約束を破ってしまって痛い目に遭う、という構成です。
表紙とタイトルから推測して、私はうみの女王は悪役なのかと想像していました。
しかし実際には女王はほとんど悪くありません。
何となく絵の感じと「女王」という名前から、リトル・マーメイドの魔女の蛸を想像していました。
民話としてのインパクトには欠けますが、独特の絵が楽しめるかなと思いました。
本日紹介した絵本
タイトル:うみの女王とまほうのスカーフ
再話:M.ザドウナァイスカ 絵:B.シャトゥーノフ 訳:宮川やすえ
出版社:岩崎書店
定価:1100円