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小説 おじさまの活躍が眩しいハードボイルド小説

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本日紹介する小説は「流れ星の冬」です。この小説は「大沢在昌」さんが書いた小説です。この大沢さんに、私は思い入れがあります。その為図書館で文庫本を発見して借りました。

「流れ星の冬」はハードボイルド系小説です。かっこいいダンディな60歳過ぎのおじさまが主人公です。物語が始まったときには短大で大学教授をしていますが、この主人公には暗い過去があります。

平和に現代を過ごしていた主人公ですが、過去の事をきっかけにして敵の策略にはまっていきます。その敵の全貌を明らかにして、主人公に二度と接触しないように約束する事がゴールになります。

私が学生時代ですので、10年くらい前に、今は亡くなった叔父さんに大沢さんの別の作品を借りて読んだことがありました。その作品とは「アルバイト探偵」シリーズです。

大沢さんは主人公と自分の年齢を近いものにする癖があると「流れ星の冬」の解説に書いてありました。その為、若者が主人公である「アルバイト探偵」は若かりし頃の作品なのかもしれません。

「アルバイト探偵」では痛々しい描写や過激なシーンが随所にありました。ところが、今回の「流れ星の冬」は基本的には落ち着いた印象です。

大沢さんの作品ではお馴染みのエロいシーンも控えめというか、主人公の年齢に合わせたものになっています。何よりも銃で戦うシーンが数か所しかなく、手も震える等、現代のカタギの高齢者の主人公が描かれています。

おじさま好きな私には嬉しい主人公の高齢設定でしたが、その分物足りなさも若干残りました。また「アルバイト探偵」シリーズを探して読んでみたいなと思いました。

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