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哲学の全体を学べる小説

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こんにちは。海野豹です。年間100冊を目指して読書記録をブログに付けています。このブログの目標は「毎日1度以上本を開くこと」と「毎日1行以上更新すること」です。

 

さて、本日紹介する本は「ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙」です。哲学の入門に最適だと評判の本になります。しかしなんとページ数は662ページ!とんでもなく長いのです。こんなに長い本はミヒャエル・エンデの「はてしない物語」ぶりです。ちなみに「はてしない物語」は挫折しています。

この本の主人公はソフィー・アムンセンという14歳の女の子です。この少女と謎の哲学者、アルベルトとの対話形式で進んでいきます。また、話が進むにつれて彼らは奇怪な現象に巻き込まれていきます。

最後には本の中のお話って何なのだろう。自分は本当に存在しているのだろうか。と考えさせられる内容になっていました。

この本では章ごとに哲学者のテーマが掲げられています。私は哲学に関する知識が殆どありません。その為読んでも理解しきれない部分が多くありました。とはいっても、14歳のソフィーにもわかるように例えを多く使って説明されているので、確かに優しい本なのだと思います。

また、ストーリーパートとの掛け合いも丁度良かったです。もっと先を読みたい。この先どうなるのだろう。そんな風に思いながら読み進める事が出来ました。

ただ、各章の説明はあくまで簡単になっています。本格的に哲学を勉強するには物足りないでしょう。また、自分が知っている分野の説明はとてもわかりやすいのですが、触れたことがない分野だと理解に苦労することが多かったです。

例えば、ダーウィンの進化論やフロイトの無意識などは、他の本や授業で習った事前知識があるのでスッと理解できました。しかしそれ以外の殆どの哲学者は、初めて触れるので理解に苦しみました。また、一度出た哲学者の系統がすっきりと整理されていない為、混乱の元になりました。しかしそこはソフィーが思い出させてくれるので、読み進める事は辛うじて出来ました

この本の最後についている解説には、この本を2回読むことが勧められています。600ページ読み切る事は私にとってかなり大変な作業でした。途中で心が折れそうにもなりました。その為もう一度読む事に抵抗がありますが、確かに物語の流れや題材の性質を考えると、もう一度読む事の良さが感じられます。……ほかの本を一冊挟んでまたチャレンジしたいと思います。

本当はこの本の最後の方を紹介したいのですが、ネタバレになってしまう為とどめておきます。とにかく存在とは何なのか。私は存在しているのか。なぜ存在しているのか。最期を迎える時に幸せを感じる為にはどうするべきなのか……。このような事を考えさせられる本でした。

 

紹介した本

タイトル:ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙

著者:ヨースタイン・ゴルデル 監修:須田 朗 訳:池田 香代子

出版社:NHK出版

定価:2500円

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