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転職の技術と勇気をくれる本

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おはようございます。海野豹です。年間100冊を目指して読書記録をブログに付けています。このブログの目標は「毎日1度以上本を開くこと」と「毎日1行以上更新すること」です。

 

さて、本日紹介する本は「転職の思考法」です。私も社会人3年目となりました。3年目はみんな辞めやすい時期だとされていますね。例に漏れず、私にもそんな時期が訪れました。

この本のサブタイトルは「このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む」です。この本を買うハードルを下げてくれるサブタイトルですね。先輩社会人の皆さんも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

この本は小説調で書かれているので抵抗なく読み進めることができます。勉強パートとシナリオパートに最初は分かれています。その内シナリオがシリアスになってきて、パートが絡んでくる形です。

 

1.「一生食える」を確保する4つのステップ

第一章は「『一生食える』を確保する4つのステップ」です。

第一ステップ 自分の「マーケットバリュー」を測る

第一ステップは自分のマーケットバリュー(市場価値)を測ります。軸は3つあります。技術・業界・人脈です。そしてこの内の2つ以上を強い状態に持っていくが必要です。技術はさらに専門性と経験に分けられます。また、年代別に積極的に身につけるべき軸が変わります。私はまだ20代なので、最初の技術、特に専門性になります。

ここまで読んで、私は転職の自信を無くしてしまいました。私のマーケットバリューは極端に低いのではないかと思ったからです。業界は落ち目の会社なので、技術と人脈で勝負するしかありません。しかしこの3年間でどんな技術を付けたかと聞かれるとはっきり答えられませんし、人脈もない方だと思います。

私の会社の事情を考えると、他の業界で通用するような技術を仕事で身に付けることは難しいでしょう。その為、休みの日に勉強したり、趣味の中で学んでいったりすることが必要だと感じました。

 

第二ステップ 仕事の「寿命」を知る

第二ステップは今の仕事の寿命を測ります。仕事には製品と同じようにライフサイクルがあります。このライフサイクルが若い仕事を積極的にとるべきだ、ということです。最初の内は儲かるので人材不足になります。人を増やして成長期に入ります。ところが、創意と工夫の結果効率化されて人が余ります。さらにその後、その仕事は機械に取って代わられてなくなる、というライフスタイルを巡ります。

私の仕事は機械に取って代わられる段階の一歩手前という所でしょうか。本当は機械を導入したいのですが、様々な事情で導入していない段階です。業界的には衰退期に入っていますし、この本の内容としては就職先としてあまり良い会社とは言えないようです。少し悲しいですが。

 

第三ステップ 強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする

第三ステップは強みが死ぬ前に、伸びる市場にピボットする必要がある、というお話です。先ほどの仕事のライフスタイルが若い仕事にシフトしていく、という事です。私の場合でいえば、IR産業に参入することでしょうか。面白い記事は読んだことがあります。しかし実際に勉強をしたことはありません。せいぜいカジノに関する小説を読んだくらいです。きっとサービスマナーのレベルが高い従業員が選ばれるのでしょうから、そこを勉強したいですね。カジノのゲームで遊んでみるのも一手かもしれません。

特に会社を選ぶ際に絶対にやってはいけないことは「10年前とまったく同じサービスを、同じ顧客に売っている会社」を選ぶことです。私の会社はどうなのでしょうか。10年前と言えば、サービスに特化し始めた頃かと思います。そろそろ次の武器を見つけなければならないのでは、と私自身感じます。

 

第四ステップ 伸びる市場の中から、ベストな会社を見極める

第四ステップでは、伸びる市場の中から、ベストな会社を見極める方法が書かれています。面接や転職エージェントにどんな質問をする必要があるかなど、具体的に書かれています。しかしそれをそのまま実行することはあまり勧められません。エージェントはともかく、面接でこれを行ってしまうと、周りの人たちも同じ質問をしてくるケースが考えられるからです。みんな同じ本を読んでいる、ということですね。それを面接官は見抜くと思います。その為、少し捻ってオリジナリティを出したいところですね。

 

2.「転職は悪」は努力を放棄した者の言い訳にすぎない

第二章はさくっと行きます。「『転職は悪』は、努力を放棄した者の言い訳にすぎない」です。「『辞められない』という思い込みの檻の中に閉じ込められたら、どんな人間も必ず自分に小さな嘘をつくことになる」「消去法で会社に残っている人間に、いい仕事はできない」。

今、括弧書きで書きだした内容は、この本の指南役である黒岩のセリフです。グッと来たので引用させていただきました。私自身、そういえば消去法で会社に残っていたかもしれないとハッとさせられました。マーケットバリューを高めるために、もっと努力をしないといけませんね!頑張り過ぎもよくないので、頑張りすぎず頑張ります。

 

3.あなたがいなくなっても、確実に会社は回る

第三章もさくっと。パートナーが転職に反対を示したときに必要な3つです。ロジック、共感、信頼です。特に共感が重要です。自分は働いている会社のことをよく知っていますが、相手は違います。相手にもわかりやすい言葉で説明しましょう。

 

4.仕事はいつから「楽しくないもの」になったのだろうか?」

第四章「仕事はいつから『楽しくないもの』になったのだろうか?」では技術的なことは置いておいて、心の話に踏み込みます。今の時代にお金を稼ぐ力として、営業の技術から、マーケティング、会計、プログラミング、デザインなどが挙げられています。

黒岩の目的として、「働く人が自分に嘘をつかず、正しいことを正しいと言える環境をつくること」だと述べています。これがそのまま著者のこの本を書いた理由になるのでしょう。転職できるだけの技術を身に着ける事によって、これが実現できると述べています。

給料が半分になっても今の仕事を続けますか?」この質問を見た時に少し笑ってしまいました。きっとしていないでしょう。どうせ給料がもらえないのであれば、司書になりたいですね。このブログがいつか役に立つときが来ることを願っています。

「もし働かなくてもいい、となったら次の三つのうちどれを選ぶ?」1.仕事として好きなことを続ける 2.仕事は最小限にして、趣味に打ち込む 3嫌々ながら今の仕事を続ける。この3.の人たちが1.と2.に流入してくると黒岩は言います。私自身のその内の一人に含まれています。

世の中には好きなことをしながら暮らしている人たちがいます。ブロガーとかユーチューバーなどと呼ばれる人たちです。これらの人たちは本当に好きなことが見つかった人たちです。対して99%の人は「ある程度好きな事」レベルの好きな事しか見つけることが出来ません。そんな一般の人たちは「どんな人でありたいか、どんな状態でありたいか」を重視します。

これらの人々にとって必要なことは「自分への信頼」です。信頼とは「自分に嘘をつかないこと」です。価値がないと思っている商品を売る行為は小さい嘘を吐いていることになります。精神的に追い詰められてしまいます。

好きな事が見つかったら、それをラベルにします。キャッチコピーを付けるのですね。そしてそのラベルを強化することができるか?を軸に仕事を選ぶようにします。私の好きなことは読書です。これをラベルにすると何でしょうか。「歩く事典」などいかがでしょうか?

最後に黒岩自身の経験が語られます。彼は辞表を胸に入れることによって、強さを取り戻すことができました。それによって言いなりだった上司にノーと言う事が出来ました。辞表を書く事によって選択肢がある事に気が付きます。私も書いてみようかな、と思いました。

 

最初は転職をしたいと思って手に取った本でした。しかし読み進めていくうちに「転職はいつでもできる。しかしこの会社で働いている」そんな人に今の会社でなりたいなと思いました。まずは今日のお仕事を乗り切って来ます!

 

本日紹介した本

タイトル:転職の思考法

著者:北野唯我

出版社:ダイヤモンド社

定価:1400円

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