今回紹介する本は、エッセイの「きみは赤ちゃん」です。
目次
1.著者情報と本の概要
「きみは赤ちゃん」の著者は「川上未映子」さんです。
1976年生まれの芥川賞作家さんです。
夫の「あべちゃん」も作家さんです。
著者は、2012年に出産を経験しますが、その時の経験を連載しており、その連載をまとめた本が「きみは赤ちゃん」です。
出産と育児の事が赤裸々に書かれているのですが、もうとにかく色々やばいです。
私も女として「将来出産・育児するのかな~」と漠然と考えていましたが、いやもうやばい。
これから「出産編」と「育児編」そして「私の伝えたい事」の順に記事を展開していこうかと思います。
2-1.出産編。ここまででも既に壮絶。
この本は、最初から最後まで「今までの方がまだマシだったな」と思わせる展開が続きます。
つまり育児編に比べれば出産編は、マシな訳ですが、いやいや、十分やばいからという。
何がやばいって、漠然とした不安も伝わって来ますが、出産その時が壮絶過ぎます。
川上さんは「無痛分娩」を選択しました。
読んで字のごとく、痛みのない計画出産を目指したものです。
痛い出産のことは「普通分娩」と言います。
無痛分娩の方がそりゃあいいに決まっているのですが、世の中上手くできていて、めちゃんこ高くついております。
川上さんの実感として、普通分娩よりも150万円も高いのだとか。
川上さんは、無痛分娩→帝王切開の流れになりますが、無痛でも痛そうな描写があるのに、普通分娩はこの8倍の痛みがあるとか、もう想像しただけでやばいですね。
そして日本の大多数の方は、普通分娩で生まれてきたわけで。
私の母も、母となったイトコも、普通分娩で子を産んだわけで。
もう頭があがらないというか、学生時代に酷い事を言って本当にごめんねという気持ちでいっぱいになりました。
いやほんと、やばいです。
2-2.育児編。産後クライシスがやばすぎる。
そしてお話しは、出産後の育児編へと突入します。
川上さんは、母乳で育てることを選択しました。
粉ミルクか母乳かは、どちらも一長一短あるようで、どちらが良いとははっきり言えないみたいです。
母乳が使えない方もいるわけですし。
しかし川上さんは、母乳を選択したわけです。
そうすると、オニ(川上さんの子)のお食事タイムは、全てお母さんの母乳になるわけでして。
オニに「夜は寝るもの」という発想はない訳で。
3ヶ月を超える期間の間、眠れない日々が続く訳で。
そうしてやってくるのが「産後クライシス」でした。
眠れない事に加えて、ホルモンバランスが崩れてもうおかしくなりながら、旦那さんを恨む日々。
勿論、旦那さんのあべちゃんは、日本ではイクメンに入る働きぶりでした。
できることは、していたと思います。
それでも自分をさておいて、明日の仕事に備えて眠っているあべちゃんに対して憎しみを抱かないことは、できなかったそうです。
眠れないことも辛いけれど、ホルモンバランスが崩れているせいで思考が普通でないことも辛そうでした。
しかも世の中あべちゃんみたいにできた旦那さんばかりではないわけで…
ちょっと恐怖を覚える私なのでした。
2-3.つまり男性にこそ読んで欲しい
これまで「出産編」と「育児編」を紹介してきましたが、要するに私が伝えたいことは、「男性にこそこの本を読んで欲しい!」という事です。
私はまだ結婚もしていない独身です。
それでもこの本を読んで、思うところが沢山ありました。
男性は、女性の出産や育児を経験することは、100%ない訳です。
それを想像力で補ってもらうため、本書をオススメします。
これから父になる方にも、会社で上司となる方にも、読んでいただきたいです。
勿論、これから出産を控えた女性にも読めばためになると思います。
もっと日本が子育てしやすい社会になったらいいな、と思います。
3.まとめ
今回は、川上未映子さんの「きみは赤ちゃん」を紹介しました。
少しでも興味のある方は、読んでみて下さい。
砕けた読みやすいエッセイです。
図書館にもあるかもしれません。
それではでは。